「石は強いもの」と考えている方が多いでしょう。
確かに、石造建築物などは劣化が生じたとしても、その構造耐力が落ちるわけではありません。
しかし、強固だからといっても汚れには敏感です。
従って定期的にメンテナンスしなければ、美観が損なわれてしまいます。
ただし、メンテナンスの方法を間違うと、返って状況を悪化させてしまうこともあります。
石材を永く美しく保ち、資産価値を維持するためにも、ここでご紹介する「石材との付き合い方」をぜひご一読ください。
石材はその堅牢さとは裏腹に、繊細でデリケートな素材です。特に注意しなければならないのは、石材には細孔があり、水分や油分を吸収してしまうこと。そのため、何かこぼしましたら、すぐに拭き取りましょう。こうしたことを日々心がけているだけでも、石材のシミは未然に防ぐことができます。
石材は硬く丈夫でも、普段のお手入れを怠ってしまうと取り返しのつかないシミ、汚れを生じさせてしまいます。しかし、シミや汚れに対して市販の洗剤は使わないでください。たとえ食器洗い用の中性洗剤であっても、その成分である化学物質が石材の内部に浸透して化学変化を引き起こし、新たなシミや汚れの原因になることも少なくありません。
石材には専用のクリーナーがあります。また、石材の種類によって使い分ける必要があるため、汚れやシミが気になってきたら、石材の専門家にご相談ください。
汚れなどに注意して、定期的に清掃するなど、大切にお手入れしていても、年数とともに石材は劣化し、わずかな汚れも蓄積されていくものです。また、石材に蓄積されていく汚れは、通常の清掃ではなかなか落とすことができません。
こうした汚れは、石材専門の清掃業者に依頼することをお勧めします。ダイヤモンド研磨などで物理的に除去したり、石材専用の洗剤を使って洗浄したりすることで落とすことが可能です。1~2年に1回は、定期的にメンテナンスをするとよいでしょう。
石材と永く付き合っていくために大切なのは、汚れやシミを発生させないようにすること。その手段として有効なのが、汚れやシミから石材を守る「石材コーティング」です。しかし、水滴が残りやすい玄関、油がはねやすいキッチンなど、石材の使用環境は様々であり、汚れやシミの原因も異なります。そのため、コーティングする際には、その場所に最適なコート剤を選ばなければなりません。
石材コーティングをご希望の方は、石材の専門家に相談してください。石材研磨などで徹底的にクリーニングした石材にコーティングを施せば、きれいな状態を長期間キープすることができ、日常のお手入れも楽になります。